今日は、「坐骨神経痛」をお持ちの患者さんや
「坐骨神経痛」なの?と思って来院されるほとんどの患者さんに
普段からお話しさせて頂いていることを書かせていただきます。
なぜかというと、「坐骨神経痛」という言葉自体はよく耳にされていると思いますが、
患者さんは意外と知らないことが多かったり、間違って認識されているなぁと常々感じて
いるからです。
①「坐骨神経痛」は病名ではなくあくまで症状の事。
②椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、梨状筋症候群等の腰やお尻付近に原因があって出現する症状。
③下肢(太ももや膝から下)には症状が無く、腰やお尻(坐骨のあたり)のみが痛いという症状では坐骨神経痛とは言えない。
④腰はまったく痛くないのに下肢(太ももや膝から下)だけが歩くのもしんどいほど痛くなったりしびれたりすることもある。
⑤坐骨神経とは腰から足の方に向かって枝分かれしながら伸びていく末梢神経の名前で骨盤の一部を形成する坐骨とは別物。
⑥レントゲン検査だけでは原因がはっきりしない場合もある。
⑦年齢は関係ない。
坐骨神経痛をお持ちの患者さんのほとんどは整形外科等ですでに診察して
頂いてから当院にいらっしゃいますが、病院でお医者さんに
『坐骨神経痛ですね。』と言われることもあるようです。
しかし正しくは『坐骨神経痛の症状が出ていますね。』になるんですよね。
それは上にも書かせて頂きましたが、レントゲン検査だけではうつらない所が
おそらく原因になっていて「坐骨神経痛」が出ていると考えられるけれども、
判明できないから仕方なくこの様な言い方しかできなくなってしまうのです。
なので、レントゲン検査で原因がわからなかった場合、再度MRIでの検査をお願いして
原因を突きとめてみても良いのかもしれません。
それと、「坐骨神経痛」の痛みやしびれなどの症状はわりと広範囲にでます。
例えば、腰から膝の周辺までであったり、お尻の下からすねにかけて症状が現れたりします。
ですから、腰やお尻のあたりが痛いだけでは「坐骨神経痛」とはいえず
むしろそれは、筋肉が原因で痛みを出しているいわゆる
「筋・筋膜性腰痛症」なのかもしれません。
ここまで色々書かせて頂いきましたが、実際に現場で患者さんと問診中などで
頻繁に話題になっている内容です。
椎間板ヘルニアなど腰の疾患を持っている方や自分は坐骨神経痛なのかな⁇
と不安になっている方も多いと思いますが、少しでも参考になりましたでしょうか。