先日、当院に女性から電話があり…
「子供のうでが抜けちゃったみたいなんですが!」
「そちらで診て頂くことはできますか?」
かなり焦っていらっしゃる様子でした。
3才の男の子の腕を引っ張った後から痛くなったそうで
すぐに肘内障だろうなと思いながら、
このような事はしばしばあるので、私も落ち着いて対応し
電話を切った後すぐ来院して頂き事なきを得ました。
肘内障とは5~6才ごろまでの乳幼児特有の肘関節の脱臼です。
前腕部(肘から先)には橈骨と尺骨という骨があり、
外側にある橈骨は靭帯によって固定されています。
乳幼児期では、骨が未発達な為に固定されている靭帯から、
外力によって橈骨が逸脱してしまう事があるのです。
外力というのは例えば、
手を強く引っ張ったり、転んで手を突いたり、シャツに腕を通そうとしたり等々ですが、
寝返り動作だけで抜けてしまった子もいました。
中には何度も抜けてしまう子もいますが、骨の成長と共に
抜けなくなりますので、心配はいりません。
整復(抜けた骨を戻すこと)も短時間で簡単に終わることがほとんどです。
万が一、子供が急に痛みを訴え腕を動かすことを嫌がったら、
肘内障の可能性があります。
肘内障であれば、当院でも健康保険適応にて治療可能ですので、
お電話頂ければすぐに対応させていただきます。