こんにちは。
すずき鍼灸接骨院でございます。
iPadの中の写真をボーっと眺めていたら
だいぶ前患者さんに
勉強会資料用として撮らせて頂いた
写真を見つけたので
最近はすっかりさぼっていた
ブログの更新をしようかと思います。
*五十肩の治療でいらしていただいた患者さんに写真撮影とブログ掲載の許可をいただいております。
これは、肩甲下筋(けんこうかきん)という筋肉を
狙って鍼をうった時の写真です。
あまり聞かない名前の筋肉かと思いますが、
肩関節の施術において非常に重要な筋肉で
私はよくアプローチする場所です。
この肩甲下筋は、回旋筋腱板と呼ばれるものの一部で
肩甲骨の内側にあります。
肩関節の安定と補強に関与していて
いわゆるインナーマッスルと呼ばれる筋肉です。
野球選手がゴムチューブを使って
肩のトレーニングをしているところを
見たことがある方も多いと思いますが、
あのトレーニングが肩関節の
インナーマッスルを鍛えているんですよ。
四十肩、五十肩、スポーツ選手の肩の故障
で肩甲下筋にアプローチすることが多いですが
肩こりの患者さんに施術する時もあります。
肩関節はインナーマッスルに対する
依存度が他の関節と比べて非常に高い関節なので
インナーマッスルが元気に働いてくれないと
障害が出やすくなってしまいます。
肩甲下筋の他に
棘上筋(きょくじょうきん)
棘下筋(きょっかきん)
小円筋(しょうえんきん)
の3つの筋肉も肩関節のインナーマッスルなので
肩関節障害の治療時は必ずアプローチします。
しかし、この3つは肩甲骨の外側にある為
肩甲骨の内側にある肩甲下筋と同時に施術できません。
先ずはうつ伏せもしくは横向きになって頂き
肩甲骨の外側にある棘上筋、棘下筋、小円筋を施術し
次に仰向けになって腕を挙上して頂いた状態で
肩甲下筋を施術します。
要するに2回に分けて鍼をうつことになります。
わきの下からの鍼は痛そうにみえますよね?
意外と痛くない施術ですよ。
肩甲下筋をとらえるのは難しいし
肺に鍼が刺さらないように気を使いますが
肩関節の痛みで困っている方には
ぜひ受けて頂きたいと思う施術法です。