こんにちは。すずき鍼灸接骨院です。
当院は初診の患者さんやお久しぶりの患者さんに『予診票』を書いて頂くようにしています。
私にとって『予診票』は治療をすすめていく上で限りなく過誤を無くす為の重要な物です。
私が作った予診票には「今までした手術や大きな病気、現在通院中の疾患はありますか?」
という質問事項がありできる限り詳細に書いて頂くことをお願いしています。中には
ペースメーカーや人工関節等の金属が体内に入っている患者さんもいらっしゃれば
糖尿病をお持ちの患者さん、以前にガンや悩の手術をされている患者さんなど
さまざまな既往症をお持ちの患者さんがいらっしゃいます。
うちのような鍼灸院や接骨院で内蔵の病気なんか関係するの?
と思われてしまうかもしれませんが、この痛みはどこからきているのだろう?
と考えた時に参考になる場合があります。
実際高血圧や橋本病の方は肩がこりやすくなりますし、
子宮筋腫がある方は腰痛が出る事もあります。しかしこれらはほんの一部の例で
他にも肩、背、腰に内臓疾患の症状が出てくることもあります。
予診票を参考にしながら問診を進めていくのですが、
ごく稀に「あれっ?これは内蔵からきてる痛みじゃないか?」と思う時があります。
そういった場合、私はすぐにでもお医者さんに診察して頂くことをすすめています。
実は以前小腸ガンの患者さんが、ご自分はガンであるということに気づかず腰痛を
訴えて私の治療を受けにきてくださった事がありました。
この時もやはり「何かおかしいな?」と思い、検査してもらうようにすすめましたが
患者さんの年齢が若かったこともあり、すでに検査した時は手遅れで
数か月後に残念ながら亡くなってしまい今でもこのことは絶対に忘れられません。
おそらく誰も腰痛以外何も症状がなければ、自分がガンに侵されているなんて
思いもしませんよね…
この患者さんもおっしゃっていたのですが、内蔵疾患からくる腰や背中の痛みには
特徴があって『じっとしている時にズーンと痛む』ということです。
ズキズキと痛むというよりはズーンと重苦しい痛みで、
動いている時より安静時や夜寝ている時のほうがむしろ痛むことが多いのです。
逆に筋肉などの軟部組織や骨が原因となる痛みは、動いたり体重をかけたり
長時間同姿勢でいたりすると痛み、横になったり安静にしていると
痛みが軽減するのが特徴です。
(但し、坐骨神経痛がひどい時や筋肉や骨を損傷して間もない時は寝ていても
ズキズキ痛む事はありますが…)
内蔵疾患からくる腰痛は1%に満たないと言われてはいるほど稀な事ですが、
ゼロではないので『じっとしている時に痛む』という方は治療院や整形外科に
掛かる前に消化器科や婦人科等の先生に相談してみるのも良いかもしれませんね。